困ってるズ!03

困ってるズ!03 小奥さんの巻

診断名が付かない病気の困りごと
困りごとの知識 どうすれば良いかの知恵
常に、四肢が締め付けられ・圧迫されているかのような痛み
診断名がついていない。詐病だと思われてしまわないか、という居心地の悪さ。
杖をついて生活しているので、まわりの人が配慮してくれて助かる
痛みから気を逸らしてくれる笑い話
無邪気に走り回る子供と衝突したとき、自分も痛いし、杖にぶつかった子供も痛い 子供がはしゃいで回りが見えていないときは、親が回りを見てあげる
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困ってるズ!02

困ってるズ!02 高櫻さんの巻

線維筋痛症の困りごと
困りごとの知識 どうすれば良いかの知恵
脳神経上で触覚や知覚が痛みに変換されてしまい、全身を痛みが襲う。
「死んだ方がマシ」と表現される痛み。
検査には異常が現れない。
拡声器による宣伝や、店のBGMは無い方が助かる
人との物理的な接触がつらい。
人に触れないように街を歩くのは、意外と大変。
バスなどで優先者専用スペースがあると助かる
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困ってるズ!01

困ってるズ!01 Nさんの巻

成人ADHD(発達障害)の困りごと
困りごとの知識 どうすれば良いかの知恵
注意力を維持するのが少し苦手。意味の無い数字を数えたり(米の1合、2合)すると続かない。 一郎、二郎…に置き換えて数える。
雑音処理が苦手。
周囲の人の声、機械の音がすべて耳に入ってしまって、他愛のない会話でも集中力が必要。(出来なくはないが、消耗する)
昼休みは静かな会議室で休む。
通勤時は耳栓。
仕事のケアレスミス。
「自分はサボっているんじゃないか、ずるいんじゃないか」という自責の念。
部屋の片付けが苦手。
ADHDのことは、周囲にも会社にも言えていない。
私語の無い喫茶店があると助かる
資格試験など、静かな環境が必要なときに、その必要性の証明書があると助かる
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「困ってるズ!」のまとめついて

 視覚障害者は、日本全体で約30万人。
 内部障害者(心臓や胃腸など内部に障害を持つ人)は、約100万人。30万人のざっと3倍。
 (厚生労働省 平成18年身体障害児・者実態調査結果より)

 「困ってるひと」と聞いて、多くの人が思い浮かべやすいのは、視覚障害者ではないかと思う。白杖持って歩く人と、どこかですれ違ったことが誰しもあろう。でも実は、目には見えていないだけで、その3倍の数の内部障害者と、毎日すれ違っている。

 彼らは生活のちょっとしたことに困りごとを抱えていて、でもそれは周囲のちょっとした気遣いでずいぶんと緩和する、らしい。それは何となく分かるんだけど、じゃあ具体的には何をすれば良いの?

 「困ってるズ!」は、難病当事者で作家の大野更紗さんと、若手批評家の荻上チキさんが共同編集者を務めるメールマガジン。病気で困ってる人たちの体験談を順番に配信している。単なる体験談ではなくて、生活の中での困りごとと、どんな配慮が助かるかということが、丁寧にまとめてられているのが特徴だ。

 困ってるひとの声は、僕らの潜在的な困りごとが、たまたま顕在化したものだ。難病は原因不明の病気だから誰がなったっておかしくないし、あるいは、将来的に自分たちが高齢者になったときにどんなことに困ってしまうのかが浮かび上がってくる。

 困ってるひとに何かが出来れば良いなという気持ちと、架空の自分に対する応援だという気持ちとから、「困りごとの中心は何か」を考えていきたい。とりあえず始めてみようと思うのは、「困ってるズ!」の記事を表形式で整理すること。記事を読んで新たに知った困りごとの「知識」と、それをどう生活で活かしていくかという「知恵」と、2つの視点から整理していく。

※体験談から困りごとだけを機械的に抜き出すため、もし作者の方が見たら冷たく見えるかもしれないけれど、悪意は無いと感じ取っていただけると幸いです。また、技術者の視点から見れば、再利用性の低いデータベースになっているけれど、そこらへんは必要に応じて修正していこうと思います。
 また、言葉遣いの問題で、「障害」か「障がい」か迷ったんですが、「言葉を変えただけで問題をごまかされても困る」といった文脈で当事者の方が語られていることもあったので、とりあえず「障害」の字を使っています。指摘があれば直そうというつもりで。

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書評「基本の30冊 科学哲学」

 科学哲学の視点を、技術者としてどう活かせるか。そんなことを考えながら読んだ本を、ちょこっとだけ整理してみる。
 前半:科学哲学が何を与えてくれるかをまとめ
 後半:本書の流れに沿って科学哲学史を概観

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おばけのてざわり

おばけのてざわり

GW中に開催されるCOMITIA100(5月5日)文学フリマ(5月6日)「笑半紙」ブースをお借りして、同人誌『おばけのてざわり』を委託販売させていただくことになりました。
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勝手セラピー

 いつものざわめきが聞きたくなって、携帯電話を開く。とりあえず時報ナンバー。
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アコロイド<起>

 白熱した腕相撲試合の末、アコの腕が壊れて幕切れとなった。
「ああ、また壊れちゃった。次はもっと強いの、パパに買ってもらおう。」
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蛇乙女<起>

 祝福されていたわけではないのよ。
 その場の厳粛な空気に、せめて心の中だけでも抵抗しようと、これは呪いだと自分に言い聞かせる。大昔から続く、血縁という逃れられない呪い。
 白い皿に黒褐色のスープ。山菜や木の子はおまけに過ぎなくて、主材料は蛇の血だ。私の憎む、血のスープ。しかし、すでに幾度となく飲まされ、間違いなく私の身体を駆け巡っている血でもある。
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アンモナイター

 玄関に飾られた大きなアンモナイトの化石。それを思い浮かべながら、甘栗の殻を割る。
 指だけで割るのは少し難しいけれど、少し尖ったプラスチックを使うだけで、ぱっくりと殻を破ることができる。生きていた頃のアンモナイトの殻は、やっぱりもう少し固かったんだろうか。
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